送信後の保険金支払ライフサイクル

保険金支払の発行プロセスでは、通常、ClaimCenter と 1 つ以上のダウンストリームシステムが関与します。最初に、保険金支払は、ClaimCenter 内のいくつかの処理を経由します。ある時点で、保険金支払はダウンストリームシステムに「送信」されます。

Claim API は、送信後の保険金支払に対して、ライフサイクルを先に進めるいくつかのエンドポイントを備えています。保険金支払ライフサイクルで使用される一般的なステータス、保険金支払がライフサイクルで進行する一般的な経路、および保険金支払を各ステータスに移行するために使用されるエンドポイントを、下図に示します。


送信後の保険金支払ライフサイクル

次の点に注目します。

  • 「要求中」の保険金支払が API で全面的に管理されている場合、通常、POST /acknowledge-submission エンドポイントを使用して「要求済み」に移行します。「要求中」の保険金支払を直接「停止待ち」または「無効化待ち」に移行できるエンドポイントがありますが、あまり一般的なルートではありません。
  • 保険金支払が「要求済み」になってからの最も一般的な結果を以下に示します。
    • 保険金支払が「発行済み」(保険金支払が送信される)に移行してから、「クリア済み」(保険金支払が現金化される)に移行します。
    • 保険金支払が「停止待ち」に移行してから、「停止済み」に移行します。
    • 保険金支払が「無効化待ち」に移行してから、「無効化済み」に移行します。

前の図では、可能性のあるすべての遷移が網羅されていません。例えば、「発行済み」の保険金支払は「停止待ち」に移行でき、「停止待ち」の保険金支払は「発行済み」に移行できます。この図では、最も一般的な経路のみを示しています。可能性のあるすべての遷移の詳細については、『アプリケーションガイド』を参照してください。

また、保険金支払を Cloud API で移行できないライフサイクルステータスがあります。これには、以下が含まれます。

  • 拒否済み
  • 転送待ち
  • 転送済み

使用できない経路で保険金支払を別のステータスに移行しようとすると、呼び出しが失敗して、操作が不可能なことを示すエラーメッセージを Cloud API が返します。例えば、「要求中」の保険金支払に対して POST /mark-cleared を呼び出そうとすると、Cloud API は次のメッセージを返します。

"The 'mark-cleared' operation is not currently available for this check"

Cloud API による保険金支払送信より先の移行

保険金支払を特定のステータスに移行するには、下表に示す対応エンドポイントを使用します。

移行先ステータス エンドポイント
要求済み POST /claims​/{claimId}​/checks​/{checkId}​/acknowledge-submission
発行済み POST​ /claims​/{claimId}​/checks​/{checkId}​/mark-issued
クリア済み POST /claims​/{claimId}​/checks​/{checkId}​/mark-cleared
停止待ち POST /claims​/{claimId}​/checks​/{checkId}​/request-stop
停止済み POST /claims​/{claimId}​/checks​/{checkId}​/mark-stopped
無効化待ち POST /claims​/{claimId}​/checks​/{checkId}​/request-void
無効化済み POST​ /claims​/{claimId}​/checks​/{checkId}​/mark-voided

これらのエンドポイントを使用する場合、要求の本文を指定する必要はありません。

例えば、クレーム cc:400 に対する保険金支払 cc:601 のステータスが「要求中」であるとします。以下のペイロードは、保険金支払を「要求済み」ステータスに移行します。

POST claim/v1/claims/cc:400/checks/cc:601/acknowledge-submission

<no request body>

その後で、以下のペイロードは、保険金支払を「発行済み」ステータスに移行します。

POST claim/v1/claims/cc:400/checks/cc:601/mark-issued

<no request body>

最後に、以下のペイロードは、保険金支払を「クリア済み」ステータスに移行します。

POST claim/v1/claims/cc:400/checks/cc:601/mark-cleared

<no request body>

ClaimCenter ユーザーインターフェイスで、特定の保険金支払のステータスも表示できます。 クレームに移動してから、左側のバーで、[保険金支払] > [保険金支払]をクリックします。これにより、クレームに対する保険金支払と各保険金支払のステータスのリストが表示されます。

保険金支払ライフサイクルとコンポジット要求

コンポジット要求内では、保険金支払オブジェクトを作成または変更できません。これには、保険金支払ライフサイクルエンドポイント(POST /mark-issued など)の使用が含まれます。ただし、コンポジット要求内では、保険金支払オブジェクトに関する情報の GET ができます。