クレーム連絡先の特定
クレーム連絡先の情報をクレームに追加する方法は複数あります。以下を実行できます。
- 新しいクレーム連絡先を作成してその役割を指定する
- 保険契約管理システムで保険契約上の連絡先の役割を指定する
- クレームにすでに存在するクレーム連絡先の役割を指定する
これらのアプローチはそれぞれ異なるプロパティを使用して、クレーム連絡先を特定します。
新しいクレーム連絡先の作成とその役割の指定
新しいクレーム連絡先の作成とその役割の指定は、要求包含を使用して同じペイロード内で実行できます。このアプローチを使用するときには、refid によってクレーム連絡先を特定します。このアプローチの詳細については、要求包含を参照してください。
次の例は、ID が cc:402 の既存のクレームに対する PATCH のペイロードです。この PATCH では新しい ClaimContact を作成し、クレームの報告者(reporter)をその ClaimContact に設定しています。refid に使用される値 "newContact" は任意です。data セクション内の reporter の refid と、included ClaimContact セクション内の refid に同じ値が使用されている限り、任意の値を使用できます。
PATCH /claim/v1/claim/cc:402
{
"data": {
"attributes": {
"reporter": {
"refid": "newContact"
}
}
},
"included": {
"ClaimContact": [
{
"refid": "newContact",
"attributes": {
"contactSubtype": "Person",
"firstName": "Carol",
"lastName": "Daniels"
},
"method": "post",
"uri": "/claim/v1/claims/cc:402/contacts"
}
]
}
}
クレームにすでに存在するクレーム連絡先の役割の指定
ClaimCenter でクレーム連絡先を作成すると id がアサインされます。この値は ClaimCenter におけるそのクレーム連絡先のパブリック ID です。
クレーム連絡先の役割は、id フィールドを使用して指定できます。これは、呼び出し元アプリケーションが既存のクレームに対する PATCH のペイロードを作成するときに、クレーム連絡先がクレームにすでに存在しており、呼び出し元アプリケーションがそのクレーム連絡先の id の値を知っている場合に役立ちます。
次の例は 既存のクレームに対する PATCH のペイロードを示しています。この PATCH では、クレームの reporter を、id が cc:202 であるクレーム連絡先に設定しています。
{
"data": {
"attributes": {
"reporter": {
"id": "cc:202"
}
}
}
}
保険契約にある連絡先の役割の指定
ドラフトのクレームが ClaimCenter に最初に POST されるときに、保険契約の情報が保険契約管理システムから ClaimCenter にコピーされます。通常、ここには保険契約に記載されている連絡先が含まれます。
保険契約システム ID
ClaimCenter にコピーされる保険契約の連絡先の属性に、その連絡先の保険契約システム ID があります。保険契約システム ID は、保険契約にある特定のタイプのオブジェクトを一意に識別する値です。例えば、特定の保険契約では、それぞれの連絡先の保険契約システム ID は、ただ 1 つの連絡先によって使用される必要があります。
保険契約システム ID として使用される値は、保険契約情報を ClaimCenter にコピーする連携コードによって決定されます。このコードは実装時に作成され、保険会社ごと、および保険契約管理システムごとに異なります。保険契約システム ID は保険契約管理システム全体を通して一意である必要はありません。ただし、特定の保険契約にある特定のタイプのオブジェクトでは、全インスタンスにわたって一意である必要があります。
保険契約システム ID による役割の指定
システム API では、保険契約システム ID フィールドの名前は policySystemId になります。policySystemId を通して役割を指定すると、以下の状況で役立ちます。
- 呼び出し元アプリケーションでは最初の POST
/claimsのペイロードを作成中で、既存のクレーム連絡先とその役割をペイロードに含めようとしています。この時点で、保険契約情報(保険契約の連絡先を含む)はまだ ClaimCenter にコピーされていません。このため、関連する連絡先にはまだ ClaimCenter ID がありません。 - 呼び出し元アプリケーションでは既存のドラフトまたは未了クレームに対する PATCH のペイロードを作成しています。このアプリケーションでは、保険契約管理システムを前回呼び出した際に保険契約システム ID を把握しており、ClaimCenter ID を取得する別の GET の実行を回避しようとしています。このため、アプリケーションは保険契約システム ID によってクレーム連絡先を特定します。
refid と id では小文字の i が使用されますが、policySystemId では大文字の I を使用します。次の例は、既存のクレームに対する PATCH のペイロードを示しています。この PATCH では、クレームの reporter を、保険契約システム ID が ab:0001-1 であるクレーム連絡先に設定しています。
{
"data": {
"attributes": {
"reporter": {
"policySystemId": "ab:0001-1"
}
}
}
}