支払備金の作成
Cloud API から支払備金を作成する場合、ルートリソースが支払備金明細または支払備金トランザクションの POST エンドポイントはありません。支払備金明細と支払備金トランザクションは、支払備金セットのコンテキスト内で作成されます。
支払備金セットを作成するには、次のエンドポイントを使用します。
- POST
/claims/{claimId}/reserve-sets
支払備金セットを作成する場合、reservesToWrite を指定する必要があります。これは、支払備金トランザクションの配列で構成された支払備金セットです。配列のメンバーごとに、以下を指定する必要があります。
- 支払備金の
reserveLine。これを特定するには、以下を指定する必要があります。costCategory(CostCategoryタイプリストの値)costType(CostTypeタイプリストの値)- 親エクスポージャーの
id(これは、支払備金明細がクレームレベルで作成された場合に、明示的に null に設定することもできます。) reservingCurrency
- 1 つ以上のトランザクション
lineItemsの配列。それぞれで以下を指定する必要があります。transactionAmount(金額および通貨として指定)
- 支払備金トランザクション通貨。
POST reserve-sets ペイロード内の通貨
それぞれの支払備金トランザクションは 1 つ以上の明細項目で構成されます。支払備金トランザクションと明細項目は、別々のデータベーステーブルに保存されます。ただし、特定の支払備金トランザクションの場合、支払備金トランザクションですべての明細項目の通貨が支払備金トランザクションの通貨と一致する必要があります。
ユーザーインターフェイスを使用している場合、この区別がつかない可能性があります。ユーザーがトランザクションの通貨を選択すると、すべての明細項目がトランザクションに合わせて自動的にデフォルト設定されます。このため、厳密には別の値であることがわからなくなります。
ただし、支払備金セットペイロードを作成する場合は、この区別を考慮する必要があります。明細項目が支払備金トランザクションの通貨を継承するメカニズムはありません。そのため、支払備金トランザクションと各明細項目の通貨を明記して一致させる必要があります。
通貨値 reservingCurrency に設定される 3 つ目のフィールドがあります。多通貨を利用する ClaimCenter のインスタンスでは、このフィールドを支払備金トランザクションの通貨以外の通貨に設定できます。詳細については、多通貨を参照してください。
承認ステータス
支払備金セットが送信されると、対応するユーザーの権限制限を ClaimCenter がチェックします。
- 金額がユーザーの権限制限以下の場合、支払備金セットが承認されます。適切な金額が支払備金明細に追加され、応答オブジェクトの
approvalStatusフィールドが approved に設定されます。 - 金額がユーザーの権限制限を上回っている場合は、支払備金セットを承認する必要があります。承認アクティビティが作成され、十分な承認権限を持っているユーザーに送信されます。金額が支払備金明細に追加されず、応答オブジェクトの
approvalStatusフィールドが unapproved に設定されます。
指定されたユーザーは、「クレーム支払備金総額」、「エクスポージャー支払備金総額」、またはその両方の権限制限を課される可能性があります。権限制限の詳細については、『アプリケーションガイド』を参照してください。
支払備金セットが Cloud API を介して送信された場合、権限制限がチェックされているユーザーがセッションユーザーになります。セッションユーザーの決定方法の詳細については、『Cloud API 認証ガイド』を参照してください。支払備金とコンポジット要求
コンポジット要求内では、保険金支払オブジェクトを作成または変更できません。これには、支払備金セットと支払備金トランザクションが含まれます。ただし、コンポジット要求内では、保険金支払オブジェクトに関する情報の GET ができます。
支払備金の作成の例
以下のペイロードは、支払備金明細の作成の例です。
- クレームの ID は cc:61 です。
- エクスポージャーの ID は cc:79 です。
- 支払備金トランザクションは 1 つだけです。
- このトランザクションの支払備金明細では、コストタイプとコストカテゴリが支払保険金/車体(
claimcostとbody)になります。 - トランザクションの通貨は米ドル(USD)です。
- トランザクションには、$1000 の明細項目が 1 つ含まれています。
- このトランザクションの支払備金明細では、コストタイプとコストカテゴリが支払保険金/車体(
POST /claims/cc:61/reserve-sets
{
"data": {
"attributes": {
"reservesToWrite": [
{
"reserveLine": {
"costCategory": {
"code": "body"
},
"costType": {
"code": "claimcost"
},
"exposure": {
"id": "cc:79"
},
"reservingCurrency": {
"code": "usd"
}
},
"lineItems": [
{
"transactionAmount": {
"amount": "1000.00",
"currency": "usd"
}
}
],
"currency": {
"code": "usd"
}
}
]
}
}
}
支払備金への追加の例
以下のペイロードは、既存の支払備金明細への追加の例です。この呼び出しは、前の例の後に実行されます。
- クレームの ID は cc:61 です。
- エクスポージャーの ID は cc:79 です。
- 支払備金トランザクションは 1 つだけです。
- このトランザクションの支払備金明細では、コストタイプとコストカテゴリが支払保険金/車体(
claimcostとbody)になります。 - トランザクションの通貨は米ドル(USD)です。
- トランザクションには、$250 の明細項目が 1 つ含まれています。
- このトランザクションの支払備金明細では、コストタイプとコストカテゴリが支払保険金/車体(
このペイロードには前のペイロードと大きな違いがないことに注意してください。支払備金トランザクションを作成する場合に特定する必要があるのは、コストタイプ、コストカテゴリ、および通貨(と金額)のみです。新しい支払備金明細なのか、または既存の支払備金明細の一部なのかを、ClaimCenter が自動的に判断します。
POST /claims/cc:61/reserve-sets
{
"data": {
"attributes": {
"reservesToWrite": [
{
"reserveLine": {
"costCategory": {
"code": "body"
},
"costType": {
"code": "claimcost"
},
"exposure": {
"id": "cc:79"
},
"reservingCurrency": {
"code": "usd"
}
},
"lineItems": [
{
"transactionAmount": {
"amount": "250.00",
"currency": "usd"
}
}
],
"currency": {
"code": "usd"
}
}
]
}
}
}