保険契約情報の取得

ドラフトのクレームを最初に POST する際に、ClaimCenter は関連保険契約の情報を保険契約管理システムから ClaimCenter にコピーします。この情報は、クレームの事故日時点で存在した保険契約のスナップショットです。

保険契約管理システムは、保険契約情報の記録用システムであると見なされます。したがって、検証済みの保険契約については、システム API を介して ClaimCenter 内で保険契約情報を編集できません。(ユーザーインターフェイスでは保険契約情報の編集が可能になっていますが、編集を行うと保険契約が未検証になります。未検証の保険契約の詳細については、『アプリケーションガイド』を参照してください。)

システム API には、保険契約情報を表示できるように複数のエンドポイントが含まれています。

保険契約エンドポイントの概要

以下のエンドポイントから返される情報の取得元は、保険契約の ClaimCenter スナップショットです。保険契約管理システムから直接取得されたものではありません。

保険契約そのもの

以下のエンドポイントは、始期日、終期日、保険証券番号、契約種類など、保険契約リソースから直接取得できる情報を返します。

  • /claims/{claimId}/policy

リスクユニット

リスクユニットは、保険契約の補償対象です(保険契約者とその他の被保険者以外)。保険契約上のリスクユニットの種類は、保険契約の種類に基づいてさまざまに異なります。次に例を示します。

  • 通常、個人用自動車保険と事業用自動車保険のリスクユニットは車両です。
  • 通常、住宅所有者の保険契約では、リスクユニットは住居、所有地にあるその他の構造物(柵、倉庫)、または住居にある貴重品(電子機器、宝飾品)です。

次のエンドポイントは、保険契約上のリスクユニットに関する情報を返します。

  • /claims/{claimId}/policy/location-based-risk-units
  • /claims/{claimId}/policy/location-based-risk-units/{locationBasedRiskUnitId}
  • /claims/{claimId}/policy/vehicle-risk-units
  • /claims/{claimId}/policy/vehicle-risk-units/{vehicleRiskUnitId}

補償

保険契約には 2 種類の補償があります。保険契約の補償とリスクユニット補償です。

  • 保険契約の補償は一般に、保険契約に示されている保険契約者またはその他の被保険者を補償対象とします。
    • 例えば、個人用自動車保険には、通常は「賠償責任 - 対人傷害および財物損害」補償が付随します。これは、車両の運転中に保険契約者(またはその他の被保険者)が引き起こした他者や他の財物への損害を補償します。保険契約者がどの車両を運転していたのかは問題になりません。補償は保険契約者に適用されます。
  • リスクユニット補償は、関連するリスクユニットを対象とする補償です。
    • 例えば、個人用自動車保険に記載されたすべての車両には、通常は「衝突」補償が付随します。これは、関連する車両に与えられた損害を補償します。2 台の車両が補償対象の保険契約があり、1 台目の車両のみ衝突補償があるとします。2 台目の車両が衝突に巻き込まれた場合、保険契約者はこの 2 台目の車両で発生した損害に対するクレームを提出できません。

次のエンドポイントは、保険契約上の保険契約の補償に関する情報を返します。

  • /claims/{claimId}/policy/coverages
  • /claims/{claimId}/policy/coverages/{coverageId}

次のエンドポイントは、保険契約上のリスクユニットに関する情報を返します。ここには、各リスクユニットに添付されたリスクユニット補償が含まれます。

  • /claims/{claimId}/policy/location-based-risk-units
  • /claims/{claimId}/policy/location-based-risk-units/{locationBasedRiskUnitId}
  • /claims/{claimId}/policy/vehicle-risk-units
  • /claims/{claimId}/policy/vehicle-risk-units/{vehicleRiskUnitId}

所在地

所在地とは、保険契約に記載される物理的な場所のことです。所在地が使用される方法は、保険契約の種類に基づいてさまざまに異なります。次に例を示します。

  • 個人用自動車保険では、車両の保管場所を識別するために所在地を使用できます。
  • 住宅所有者の保険契約では、対象家屋の立地場所を識別するために所在地を使用できます。

次のエンドポイントは、保険契約上の所在地に関する情報を返します。

  • /claims/{claimId}/policy/locations
  • /claims/{claimId}/policy/locations/{locationId}

特約

特約は、保険契約の一部の要素を詳細に記述した物理的なドキュメントです。場合によっては、特約をクレーム処理に関連させることもできます。特約はフォームとも呼ばれます。

例えば、住宅所有者が、水害危険地域にある住宅向けの住宅所有者の保険契約を選択するとします。保険会社は、水害を補償対象外にした保険契約に特約を添付します。その後、住宅所有者が水害に対するクレームを提出します。クレームへの支払を行うかどうか決定するときに、担当者は保険契約に水害補償対象外の特約が含まれていたか確認する必要があります。

次のエンドポイントは、保険契約上の特約に関する情報を返します。

  • /claims/{claimId}/policy/endorsements
  • /claims/{claimId}/policy/endorsements/{endorsementId}