保険金支払の POST
ClaimCenter での保険金支払作成
保険金支払と検証レベル
クレームとエクスポージャーの両方に検証レベルが設定されています。検証レベルは、クレームまたはエクスポージャーの成熟度を示すものです。すべての検証レベルに検証条件のセットを関連付けることができます。クレームまたはエクスポージャーは、関連するすべての検証条件が満たされるまで、特定の検証レベルに到達できません。
ClaimCenter のほとんどのインスタンスで、最も高い検証レベルは「支払可能」です。これは、クレームまたはエクスポージャーが保険金支払を作成可能な時点にあることを意味します。
保険金支払セットを作成するには、以下に該当する必要があります。
- クレームの検証は「支払可能」である必要があります。
- 支払トランザクションの取得元である支払備金明細を所有する各エクスポージャーも「支払可能」である必要があります。
クレームの検証の詳細については、クレームの検証を参照してください。エクスポージャーの検証の詳細については、エクスポージャーの検証を参照してください。
保険金支払と支払の種類
保険金支払が作成されたら、基礎となる支払ごとに、次の 3 つのタイプのいずれかを割り当てることができます。
- 最終 - 未了クレームと未了エクスポージャーに適用されます。これは、対応する支払備金明細からの追加の支払が想定されていないことを示します。
- 一部 - 未了クレームと未了エクスポージャーに適用されます。これは、対応する支払備金明細から追加の支払が行われる可能性があることを示します。
- 追加 - クローズ済みクレームとクローズ済みエクスポージャーに対する支払に使用されます。
Cloud API を介した保険金支払作成
Cloud API から保険金支払を作成する場合、ルートリソースが保険金支払トランザクションまたは支払トランザクションの POST エンドポイントはありません。保険金支払と支払のトランザクションは、保険金支払セットのコンテキストで作成されます。保険金支払セットは「支払可能」以上のクレームに対してのみ作成でき、使用できるのは「支払可能」以上のエクスポージャーのみであることに注意してください。
保険金支払セットを作成するには、次のエンドポイントを使用します。
- POST
/claims/{claimId}/check-sets
保険金支払セットを作成する前に、以下が必要になります。
- 保険金支払に充当する各支払備金明細に関して:
- 親エクスポージャーの ID。(支払備金明細がクレームレベルの場合、エクスポージャー ID として「null」を指定します。)
- 支払備金明細のコストタイプ、コストカテゴリ、および通貨。
- クレームに存在する各受取人に関して:
- 対応する連絡先の ID。
primaryCheckToWrite オブジェクト
支払備金セットを作成する場合、primaryCheckToWrite を指定する必要があります。少なくとも、以下の 3 つのアイテムで構成する必要があります。
paymentsToWrite の配列を指定する必要があります。配列のメンバーごとに、以下を指定する必要があります。
- 1 つ以上の
lineItemsトランザクションの配列。それぞれで以下を指定する必要があります。transactionAmount(金額および通貨として指定)
paymentType(partialやfinalなどのPaymentTypeタイプリストの値)。- 資金の出所となる
reserveLine。これを特定するには、以下を指定する必要があります。costCategory(CostCategoryタイプリストの値)costType(CostTypeタイプリストの値)- 親エクスポージャーの
id reservingCurrency
- 支払トランザクション通貨。
受取人の配列を指定する必要もあります。指定の必要な各受取人に関して:
- 受取人の ID
- クレームに連絡先が存在する場合、その
idで参照できます。 - クレームに連絡先が存在しない場合、要求包含を使用して同じ呼び出しで作成し、
refidを使用して参照できます。
- クレームに連絡先が存在する場合、その
payeeType(insured、claimant、vendor、otherなどのpayeeによってフィルタされたContactRoleタイプリストの値)
paymentMethod を指定する必要もあります。これは、check や eft などの PaymentMethod タイプリストの値です。
POST check-sets ペイロード内の通貨
それぞれの支払トランザクションは 1 つ以上の明細項目で構成されます。支払トランザクションと明細項目は、別々のデータベーステーブルに保存されます。ただし、特定の支払トランザクションの場合、支払トランザクションですべての明細項目の通貨が支払トランザクションの通貨と一致する必要があります。
ユーザーインターフェイスを使用している場合、この区別がつかない可能性があります。ユーザーが保険金支払セットの通貨を選択すると、すべての明細項目がその通貨に自動的にデフォルト設定されます。このため、厳密には別の値であることがわからなくなります。
ただし、保険金支払セットペイロードを作成する場合は、この区別を考慮する必要があります。明細項目が支払トランザクションの通貨を継承するメカニズムはありません。そのため、支払トランザクションと各明細項目の通貨を明記して一致させる必要があります。
通貨値 reservingCurrency に設定される 3 つ目のフィールドがあります。これは常に指定する必要があります。多通貨を利用する ClaimCenter のインスタンスでは、このフィールドを支払備金トランザクションの通貨以外の通貨に設定できます。詳細については、多通貨を参照してください。
保険金支払とコンポジット要求
コンポジット要求内では、保険金支払オブジェクトを作成または変更できません。これには、保険金支払セットと支払トランザクションが含まれます。ただし、コンポジット要求内では、保険金支払オブジェクトに関する情報の GET ができます。
最小保険金支払セットの作成の例
以下のペイロードは、保険金支払セットの作成の例です。
- クレームの ID は
cc:55です。このクレームは「支払可能」です。 - 資金は、同じく「支払可能」な単一のエクスポージャーから拠出されます。
- エクスポージャーの ID は
cc:58です。 - コストタイプは
claimcostです。 - コストカテゴリは車体(
body)です。
- エクスポージャーの ID は
- 支払トランザクションは 1 つだけです。
- 通貨と支払備金通貨は米ドル(USD)です。
- 金額は $75.50 です。
- 支払は最終です。
- 受取人は 1 人だけです。
- 受取人の連絡先 ID は
cc:613です。 - 受取人のタイプは
insuredです。
- 受取人の連絡先 ID は
- 支払方法は電信振替(
eft)です。
POST /claims/cc:55/check-sets
{
"data": {
"attributes": {
"primaryCheckToWrite": {
"paymentsToWrite": [
{
"lineItems": [
{
"transactionAmount": {
"amount": "75.50",
"currency": "usd"
}
}
],
"paymentType": {
"code": "final"
},
"reserveLine": {
"costCategory": {
"code": "body"
},
"costType": {
"code": "claimcost"
},
"exposure": {
"id": "cc:58"
},
"reservingCurrency": {
"code": "usd"
}
},
"currency": {
"code": "usd"
}
}
],
"payees": [
{
"contact": {
"id": "cc:613"
},
"payeeType": {
"code": "insured"
}
}
],
"paymentMethod": {
"code": "eft"
}
}
}
}
}