クレームの検証
ClaimCenter の検証レベル
クレームのライフサイクルにおいて、クレームは 1 つ以上の成熟度レベルを通過します。ClaimCenter では、これらは検証レベルと呼ばれています。ベースコンフィギュレーションには、次のレベルが含まれています。
- 読み込みおよび保存 - データベースへの保存に十分な情報がクレームに含まれています。
- 新規クレーム登録完了 - 担当者にアサインするための十分な情報がクレームに含まれています。
- ISO に有効 - ISO に提出するための十分な情報がクレームに含まれています。(ISO は、同じ損害が複数の保険会社から提出されていないことを検証するために、全米で使用されるデータベースです。)
- 外部(システム)に送信 - 保険会社内の外部システムに関連情報を送信するための十分な情報がクレームに含まれています。保険契約更改率を評価できる保険契約管理システムなどが外部システムになります。
- 支払可能 - 支払を作成できるだけの十分な情報がクレームに含まれています。
クレームの検証レベルは、一連のクレーム検証ルールによって決定および適用されます。クレームに変更が行われると常に、クレームを後の段階の検証に進めることができるかどうかを検証ルールが決定します。検証ルールでは、クレームが下位レベルの検証に戻ることも防止します。検証ルールの詳細については、『Gosu ルールガイド』を参照してください。
注: ベースコンフィギュレーションでは、「読み込みおよび保存」レベルは、ClaimCenter SOAP ベースの
ClaimAPI API 経由でインポートされたクレームのみに適用されます。システム API 経由で送信されたドラフトのクレームは、どのレベルも通過する必要がありません。ドラフトのクレームが未了クレームに格上げされるには、ドラフトのクレームが「読み込みおよび保存」レベルと「新規クレーム登録完了」レベルを通過する必要があります。詳細については、事故受付の実行を参照してください。システム API 経由のクレームの検証
Claim API には POST /claim/{claimId}/validate エンドポイントが含まれています。このエンドポイントは次の目的で使用できます。
- 現在の検証レベルだけでなく、これまでにクレームが到達したすべての検証レベルも判別します。
- 特定の検証レベルでクレームに対する検証を実行します。(これは、クレームを特定のレベルに進めるために true でなければならない条件を特定する情報を返します。)
クレームの検証レベルの確認は、次のような状況で役立ちます。
- 担当者にアサインするための十分な情報がクレームに含まれているかどうかを確認する場合。
/validateエンドポイントを使用して、クレームが「新規クレーム登録完了」レベル以上にあるかどうかを判別できます。- クレームが「新規クレーム登録完了」レベルより下にある場合、「新規クレーム登録完了」に達するために必要な条件をペイロードで特定します。
- クレームに対する支払を実行する場合。
/validateエンドポイントを使用して、クレームが「支払可能」レベルにあるかどうかを判別できます。- クレームが「支払可能」レベルより下にある場合、「支払可能」に達するために必要な条件をペイロードで特定します。
「読み込みおよび保存」レベルのクレームの例
クレーム cc:706 に対して POST /claim/{claimId}/validate を実行したとすると、応答は次のようになります。
"attributes": {
"allValidationLevelsReached": [
{
"code": "loadsave",
"name": "Load and save"
}
],
"hasErrors": true,
"validationIssues": [
{
"field": "contacts",
"id": "cc:SsCzMkFw0Vk6bO8HCLh3p",
"message": "The role Reporter is required on Claim 999-99-999945.",
"severity": {
"code": "error",
"name": "Error"
},
"type": "Claim",
"url": "/claim/v1/claims/cc:SsCzMkFw0Vk6bO8HCLh3p",
"validationLevel": {
"code": "newloss",
"name": "New loss completion"
}
}
このペイロードから、次の内容を特定できます。
- クレームは「読み込みおよび保存」レベルにあります。(
validationLevelReached.codeがloadsaveで、allValidationLevelsReachedにはコードがloadsaveである 1 つのメンバーのみが含まれています。) - 「新規クレーム登録完了」レベルに移動するには、報告者を指定する必要があります。(これは最初の
validationIssuesメッセージに示されています。) - 「ISO に有効」レベルに移動するには、事故発生場所が null 以外であり、クレームがドラフト状態ではない必要があります。(これは 2 つ目、3 つ目、4 つ目の
validationIssuesメッセージに示されています。)「ISO に有効」を超えた状態になると、ペイロードはエラーメッセージを指定しません。このため、クレームが「ISO に有効」に達すると、そのクレームは自動的に「支払可能」に格上げされます。
「新規クレーム登録完了」レベルのクレームの例
クレーム cc:709 に対して POST
/claim/{claimId}/validate を実行したとすると、応答は次のようになります。 {
"data": {
"attributes": {
"allValidationLevelsReached": [
{
"code": "newloss",
"name": "New loss completion"
},
{
"code": "loadsave",
"name": "Load and save"
}
],
"hasErrors": true,
"validationIssues": [
{
"field": "firstName",
"id": "cc:SYVsCEg_23xuVpJwrN2lH",
"message": "The insured Newton first name must not be empty",
"severity": {
"code": "error",
"name": "Error"
},
"type": "Claim",
"url": "/claim/v1/claims/cc:SYVsCEg_23xuVpJwrN2lH",
"validationLevel": {
"code": "iso",
"name": "Valid for ISO"
}
}
],
"validationLevelReached": {
"code": "newloss",
"name": "New loss completion"
}
}
}
}このペイロードから、次の内容を特定できます。
- クレームは「新規クレーム登録完了」レベルにあります(
validationLevelReached.codeはnew loss completionです)。 - クレームは「新規クレーム登録完了」レベルに達する前に、前もって「読み込みおよび保存」レベルに達していました(
allValidationLevelsReachedにはLoad SaveとNew loss completionのメンバーが含まれています)。 - 「ISO に有効」レベルに移動するには、被保険者の名を指定する必要があります。(これは
validationIssuesメッセージに示されています。)クレームが「ISO に有効」に達すると、そのクレームは自動的に「支払可能」に格上げされます。
「支払可能」レベルのクレームの例
クレーム demo_sample:31 に対して POST /claim/{claimId}/validate を実行したとすると、応答は次のようになります。
{
"data": {
"attributes": {
"allValidationLevelsReached": [
{
"code": "payment",
"name": "Ability to pay"
},
{
"code": "external",
"name": "Send to external system"
},
{
"code": "iso",
"name": "Valid for ISO"
},
{
"code": "newloss",
"name": "New loss completion"
},
{
"code": "loadsave",
"name": "Load and save"
}
],
"hasErrors": false,
"validationLevelReached": {
"code": "payment",
"name": "Ability to pay"
}
}
}
}
このペイロードから、クレームが「支払可能」レベルにあり、その前のすべての検証レベルに到達したことを判別できます。したがって、このクレームはすべての検証ルールを満たしています。
(hasErrors 値は false です。)