料率調整係数

料率調整係数は、一連のリスク特性に基づいて保険契約の保険料を調整するために使用されます。料率調整係数は、単一の値を取ることも、複数の料率係数を持つこともできます。単一の値を取る料率調整係数は、付表なし料率調整係数と呼ばれ、複数の料率係数を持つ料率調整係数は付表料率調整係数と呼ばれます。料率調整係数は、保険商品レベル、保険商品種目レベル、リスクオブジェクトレベルで作成します。引受担当者は、PolicyCenter でインストールされた保険商品の申込を作成する際に料率調整係数の値を設定します。料率表で料率調整係数を使用する場合、その値は料率エンジンに送信され、そこで保険契約の保険料が計算されます。

付表なし料率調整係数

複数の料率調整係数を持たない料率調整係数は、付表なし料率調整係数と呼ばれます。付表なし料率調整係数は、料率調整係数または属性としてモデル化できます。属性としてモデル化されている場合、申込内の[料率調整係数]セクションには表示されません。

経験料率係数は、商用種目でよく使用されますが、付表なし料率調整係数としてモデル化されます。たとえば、労働者災害補償保険契約における経験料率係数の値は、州によって提供されます。

優良運転者割引は、最小値と最大値を持つ付表なし料率調整係数としてモデル化できます。あるいは、優良運転者割引は次のような質問を作成して、属性または一連の属性としてモデル化することもできます。
  • 運転者は運転者教育コースを受講しましたか?
  • 運転者は 17 歳以上ですか?
  • 運転者の GPA は 3.0 以上ですか?
  • 運転者は過失事故を起こしましたか?

これらの質問に対する回答と料率テーブルによって割引額が決まります。上記の例では、割引は保険料全体ではなく補償に適用されます。

引受担当者が複数のオプションから値を選択する料率調整係数を作成するには、ドロップダウンリスト付きの属性を使用します。

付表料率調整係数

付表料率調整係数は、商用種目でよく使用され、複数の料率係数を含みます。料率係数の値をどの程度変更できるかは、引受担当者の権限書によって制限されます。この変更は、特定の補償ではなく、保険契約の保険料に適用されます。このタイプの付表料率調整係数は、個人リスク保険料率調整係数(IRPM)です。

例えば、商業用財物保険商品の IRPM には次の料率係数があります。
  • 安全プログラム
  • 有害廃棄物保管庫
  • 24 時間 365 日のセキュリティ

アクチュアリーは、各料率係数に割り当てることができる最小値と最大値を提供します。また、最小および最大 IRPM を指定することもできます。ここでの IRPM とは、引受担当者が保険料に適用できる調整率の合計です。

料率調整係数の作成

保険商品、保険商品種目、またはリスクオブジェクトに料率調整係数を作成できます。料率調整係数の最小値と最大値はパーセンテージにする必要があります。

手順

  1. ナビゲーションペインで、保険商品、保険商品種目、またはリスクオブジェクトを選択します。
  2. 以下のいずれかを実行します。
    • 保険商品の場合、[料率調整係数の追加]をクリックします。
    • 保険商品種目またはリスクオブジェクトの場合、[エレメント]内で次を行います。
      1. 料率調整係数]をクリックします。
      2. 要素の追加]をクリックします。
  3. 要素の詳細]内で次を行います。
    1. 料率調整係数のラベルと短い名前を入力します。
    2. 種類]ドロップダウンリストから[料率]を選択します。
    3. 必要に応じて、料率調整係数の最小値と最大値を指定します。
      最小と最大範囲は、[料率調整係数]または[要素]画面の[詳細]列に表示されます。
  4. 必要に応じて、[プロパティ]で次の操作を行います。
    1. 提供条件を設定します。デフォルトは使用可能です。ルールを追加するには、[ルールの追加]をクリックします。
    2. 最小値または最大値のルールを追加するには、[ルールの追加]をクリックします。
      これらの値は、保険商品モデルで定義された最小値と最大値よりも優先されます。

料率係数の種類を定義する

付表料率調整係数の料率係数を作成するときは、タイプリストから選択します。APD は、[料率係数の種類の管理]ダイアログに料率係数の種類を一覧表示し、どの値が PolicyCenter によって提供され、どの値が APD で追加されたのかを示します。

手順

  1. ナビゲーションペインで、保険商品を選択します。
  2. 保険商品モデル]画面の右上で、[...] > [通貨の管理]を選択します。
    外部]列では、[はい]は値が PolicyCenter タイプリスト RateFactorType により提供されたことを示し、[いいえ]は値が APD で追加されたことを示します。
  3. 料率係数の種類の管理]で、[料率係数の種類の追加]をクリックします。
  4. 料率係数の種類のラベルと短い名前を入力し、エントリを確認します。
  5. 適用]をクリックします。

付表料率調整係数の作成

付表料率調整係数を、保険商品、保険商品種目またはリスクオブジェクトに作成できます。料率調整係数または料率係数の最小値と最大値はパーセンテージにする必要があります。

始める前に

料率係数の種類を定義する

手順

  1. ナビゲーションペインで、保険商品、保険商品種目、またはリスクオブジェクトを選択します。
  2. 以下のいずれかを実行します。
    • 保険商品の場合、[料率調整係数の追加]をクリックします。
    • 保険商品種目またはリスクオブジェクトの場合、[エレメント]内で次を行います。
      1. 料率調整係数]をクリックします。
      2. 要素の追加]をクリックします。
  3. 要素の詳細]内で次を行います。
    1. 付表料率調整係数のラベルと短い名前を入力します。
    2. 種類]ドロップダウンリストから[表定率]を選択します。
    3. 必要に応じて、料率調整係数の最小値と最大値を指定します。
      最小と最大範囲は、[料率調整係数]または[要素]画面の[詳細]列に表示されます。
  4. 必要に応じて、[プロパティ]で次の操作を行います。
    1. 提供条件を設定します。デフォルトは使用可能です。ルールを追加するには、[ルールの追加]をクリックします。
    2. 最小値または最大値のルールを追加するには、[ルールの追加]をクリックします。
      これらの値は、保険商品モデルで定義された最小値と最大値よりも優先されます。
  5. PolicyCenter の[料率調整係数]画面にテキストボックスを作成するには、[要素の詳細]で[理由付け]をオンにします。
    引受担当者は、料率調整係数を適用した理由の説明をテキストボックスに入力できます。
  6. 料率係数の管理]をクリックします。
  7. 料率係数]で、次のことを実行します。
    1. 料率係数の追加]をクリックします。
    2. 要素の詳細]で、ラベルと短い名前を入力します。
      APD アプリで料率係数のラベルを使用して、例えば提供条件ルールを作成できます。ただし、このラベルは PolicyCenter では使用されません。
    3. 料率係数の最小値と最大値を入力します。
      料率係数の最小値または最大値の合計が、付表料率調整係数の最小値または最大値を超える場合があります。料率調整係数の最小値または最大値は、ユーザーが PolicyCenter で申込を作成するときに検証されます。
    4. 料率係数の種類]で、ドロップダウンリストから種類を選択します。
      料率調整係数内では、料率係数の種類は 1 つの料率係数にのみ関連付けることができます。
  8. 必要に応じて、[プロパティ]で次の操作を行います。
    1. 提供条件を設定します。デフォルトは使用可能です。ルールを追加するには、[ルールの追加]をクリックします。
    2. 最小値または最大値のルールを追加するには、[ルールの追加]をクリックします。
      これらの値は、保険商品モデルで定義された最小値と最大値よりも優先されます。
  9. 必要に応じて、追加の料率係数を作成します。